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日本人の知らない武士道(アレキサンダー・ベネット)

筆者の略歴がスゴイ。剣道(錬士)七段、なぎなた五段、居合五段。
ニュージーランドの青年が剣道の面白さに目覚め、
達人になったという経緯も興味深いが、
「武道」の持つ意義、気高い精神に感服する姿勢が素晴らしいし、
精神論「武士道」の入門書としても客観的かつ論理的な展開も、
内田樹さんより、はるかに読みやすい。

まず「残心」(技を決めた後の姿勢)論から始まる。
「ガッツポーズで反則負け」に近い事例が大人の剣道にも蔓延。
そして、全日本選手権、世界剣道大会などでも
剣道でも優勝や金メダルがかかった時、
相手にたいする尊敬やエンパシー(立場を考える能力)が
不足しつつあるのだという。
けっして、『国際化した柔道』だけが、
武士道を忘れたわけではない。

そもそも、新渡戸稲造によって伝えられた「武士道」。
「近代国民国家によってつくられた伝統」という
『創造』されたものなのだ。

日本人の知らない武士道 (文春新書 926)日本人の知らない武士道 (文春新書 926)
(2013/07/19)
アレキサンダー・ベネット

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江戸期の『兵法家伝書』『葉隠』『甲陽軍鑑』『武道初心集』…
武士道の基本となったこれらの本は、
あくまでも「平和な時代」をいきぬくための
「武士の存在理由の根拠づけ」の哲学書。
「武士道とは、死ぬことと見つけたり」が戦争のために利用されたが、
本来、「腕を上げるほど慈悲の心が強くなり、平和主義者になる」。
基本となったこれらの本を、実によく読みこんでいるのだ。

「忠節をつくし、一瞬一瞬を死ぬ気で生きよ」という『葉隠』も
一方で「平和を保ちながら長生きしろ」と書いている。
不況や変革期に権力者や一部勢力に、
抑圧の道具・思想として利用されてきた歴史もおさえてある。

日本よりフランスの方が競技人口が多い柔道。
その理由も解き明かされる。
フランスやドイツで柔道が盛んになったのは、
「指導法の開発を怠らなかったため」らしい。
日本では、未熟な指導法と未熟な指導者のため
学校の柔道の授業・部活で30年間で110人以上が死んでいるという。
フランスでは、柔道の競技人口が倍以上なのに、死者がゼロなのだ。
そんな現状での性急な「武道必修化」にも疑問を投げかける。

体罰やセクハラが問題になった日本柔道界。
期待に胸を膨らませ、柔道の母国にその精神を学びに来たのに、
もはや日本に学ぶものはないと帰国する留学生が多いという。
やはり何かがおかしくなっている、日本の「武道」教育。
逆に、イスラム圏などふくめ世界でブームとなり
大きく評価されている「武道」「武士道」
シラク・ルーズベルト・プーチンが傾倒したほどの魅力。

「活人剣」としての武道の素晴らしさに心打たれた筆者の、
「剣道」「武士道」再生への期待が伝わる本なのだ。

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