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アジア新聞屋台村(高野 秀行)

外国人向け新聞に記事を書いてといわれて、
いった先は手作りに近い月刊新聞社。
それも、台湾、タイ、マレーシア、インドネシア、ミャンマーの5国語で、
編集方針も、管理運営もなく、いきなり編集顧問になり新聞づくりの日々。
いつもの冒険はないけれども、東南アジアの各国の国情と人々の性格が
楽しく、ときにセンチに盛り込まれた小説。

その中に隠された、高野さんの複数の外国語新聞社体験の
濃厚スープの出汁がよく効いている。
ほとんど「実話」というのがすごい。

アジア新聞屋台村 (集英社文庫)アジア新聞屋台村 (集英社文庫)
(2009/03/19)
高野 秀行

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登場人物が個性的。
アジアをまたにかける美人系の社長、劉さん。
勝手に独立して別の新聞を立ち上げる、台湾美女ナンシー。
えくぼがチャーミングなタイ人、レックちゃん。
何となく編集統括のしっかり者の朴さん。
3つつの名前を駆使するなぞのミャンマー人、通称、三島さん。
バンドのドラマー兼フリーライターのセバスチャン。
「インドネシアの武蔵丸」バンバンさんなど、
ちょっと深夜アニメにできそうなくらい魅力的なメンバー。

どうせ小説にするなら、
もっと勝手に動かしてあげればよかったけど
高野さんの真面目な性格が、それを許さなかったみたいだ。

バイトとボランティアばかりのスタッフで
見事に毎月新聞を出し続ける力技。
「釜山が下関にに似てるんじゃない、
下関が似てるんです」と怒る、
「日本に恋しつつ、日本を許さない」という
韓流美女とのプチ恋愛などもからめ、
最後に主人公高野さんも、
新聞屋台村を卒業してゆく。

コケティッシュな編集長やフリーダムなメンバー、
帰属意識の薄い有能なライター、
いい加減に見えて、じつは
出身国ではそれなりのエリートだったりする、出自の面白さ。
(3か国語以上を操れ、留学でき、高学歴だから
当然そうなのだ)

なんだかラノベを読むような楽しさ。
宮部みゆきさんが絶賛するように
まさに多国籍青春小説だった。

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