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パスティス(中島 京子)

古典や童話、名作のパロディの風を取りつつ、
中島京子さんの政治への怒り、
主義主張が隠されていた。

「毒蛾」は宮澤賢治をもとに、
放射線の恐ろしさを過少に受け止める人々の姿を描き、
「伏魔殿」では水滸伝の話と思ったら
原発から出る高濃度廃棄物を引き継いだ子孫の話、
「親指姫」では「子供を産む機械」という大臣の発言を告発。
そして、「裸の王様」をモチーフにした
「王様の世界一美しい服」は平和憲法のことを書いているのだ。

本当の話はこうなのだ、と語りだす旅人。
物静かで誇り高い人の住む村の、世界一美しい服の職人が、
王様に献上した服から事件がおきる。
王さまはとても喜び美しい服を披露した。
しかし、ある子供の「王様は裸だ!」という言葉と、
同調する人々の大騒ぎに動揺する王様。
紡ぎ屋と染め屋と仕立て屋は殺され、
関係者は国を追われる。
そして今では、人々は
その仕事・織物づくりを選ぼうとすらしない。

いま、「王様(日本)は裸(無防備)だ」を連呼し、マスコミを動かし、
美しいもの、教訓とすべきもの、を亡きものにしようとする流れ。
いま、日本がそんな方向にあることを
告発する話に読めたのは
私だけでないはず。

パスティス: 大人のアリスと三月兎のお茶会 (単行本)パスティス: 大人のアリスと三月兎のお茶会 (単行本)
(2014/11/10)
中島 京子

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