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すし屋の常識・非常識 (重金 敦之)

作家の担当として銀座の寿司を食べまくった
重金先生が語る、寿司うんちく、のはずが、
中身は、文豪たちの寿司にまつわるエピソード集。
料理的な寿司ネタの話は軽いものが多いけど、
「小説と寿司」「寿司と文学」の方がしっくりする内容でした。

・志賀直哉「小僧の神様」に出てくる、
 仙吉の貧しいけどまっすぐな性格が現れるシーン。
・山口瞳、岡本かの子のたべた寿司。
・太宰治「人間失格」に登場する、
 親指くらいの大きさの寿司の話。
・向田邦子「父の詫び状」の寿司折、
 「阿修羅のごとく」では出前の寿司を食べる会話の中で
家族の性格が見事に浮かび上がる。
・湯山玲子「女のひとり寿司」では、自分についた寿司職人は
「見合い相手か、プレゼンの相手とおもえ」というセリフ。
・吉田兼好「徒然草」
 カツオを上流社会も食べるとは世も末だ。

時空を超えた寿司談義として楽しい。
いま大人気の「回転寿司」については、
「回転寿司は大喜利」
「落語とは違うけれど、お遊びの魅力があるのだ。」
そして敷居の高い寿司屋については、
荻昌弘「大人のままごと」の引用で、
「寿司とは妙な完全主義が求められる、わがままな食い物。」

文人たちの記憶の中に残る寿司。
まさに昭和の古き時代の、
よい香りがする食べ物でもあったのです。

すし屋の常識非常識

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