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無菌病棟から愛をこめて(加納朋子)

「ななつのこ」「ささらさや」で知られる、
推理作家の加納朋子さんの闘病記。
「7人の敵がいる」で描かれた
パワフルお母さんそのものの加納さんが、
突然、急性の白血病で入院。

生存率35%と聞いて驚き、
それでも「何事も、いい方向に考える」ポジティブさで、
大学病院生活をユーモアたっぷりに描写する前半。

ところが、化学療法の副作用で、
毛髪が抜け、吐き気、むくみ、全身を襲う不快感、
苦痛を伴う検査、そして不安。
別人のように弱気になる中盤の臨場感。
これは体験者でなければ書けない内容。

家族や友達に励まされ、
「どこかのだれかさん」の献血に感謝する加納さん。
このきめ細やかな配慮があるから、
伏線が巧みに編み込まれた
日常ミステリーを作り上げることができたのだろう。

それにしても、高い差額別ベッド代。
一部負担金とあわせて一か月で100万円をこす医療費。
これは大変だ。
医師とこじれてしまう家族の描写、
医療従事者のさりげない一言が不信を呼び、
逆に、さりげない配慮が、
心を揺さぶるり、信頼を深めるのが入院生活。
大学病院の実習とはいえ、無神経なインタビューをしてしまう学生たち。
「七夕にお子さんになにをあげたんですか?」
加納さんの逆鱗に触れたのは、
こんな言葉だった。
患者心理の勉強になるなぁ。
いま病院実習中の、学生さんにもこの本読ませたい。

無菌病棟から愛をこめて

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