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生きることをもう一回考える漫画「自殺島」(森恒二)

生きることに絶望した「未遂者」たちを集めた、
孤島「自殺島」

そこはかつて人が住んでいたが、
現在は「無人島」となっている、
絶望だけがある島。

いわば、現代の姥捨て山。
違うのは、そこに送られるのは、
老人ではなく若者たちだということ。

自殺島 1―サバイバル極限ドラマ (ジェッツコミックス)自殺島 1―サバイバル極限ドラマ (ジェッツコミックス)
(2009/08/28)
森 恒二

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彼らの一部は、
さっそく死を選ぶもの、
自暴自棄になるもの、
殻に閉じこもるもの
しかし、その一部は「生きる」ことを選択し、
シイの実、ヘゴの採集から始まり、
弓の作成、干物つくり、家畜の飼育、農耕に至るまで
人類の歴史を体現していく。
その中で、暴力、統率、分裂、支配、団結などが次々おきる。
国家はこうしてできていくのか、という想像もできる。

主人公セイの成長が素晴らしく、
狩人としてのスキルがつくとともに、
集団のなかでの自分の立場を見つめつつ、
あくまでも、モラルをもつ、読者側の人間である。
どんなに追い詰められても「殺人はしない」
不可抗力で死んでしまった相手にも、
生きていてほしかったと思いをもつ。

素晴らしいのは2巻の鹿を初めて仕留めるところ。
ふいに、口からでる「ありがとう」の思い。
「いただいて僕は生きのびた。生かしてもらった。」
「うばったんじゃない。もらったんだ」
「幾星霜の命の上に僕は立ってる」

2巻である意味、悟っちゃうわけで、
ここで終わりになってもおかしくない。

この先がまた森先生の腕の見せ所。
「未遂者」だった彼らもすでに、
生きることに目的をもち、
もう社会復帰してもいいんじゃないかと思うところで、
脱出するリョウを襲う、
国家権力の銃撃。

彼らはすでに捨てられていたのだ。
もうここからは、
自殺とかもう関係なくSFサバイバル。

暴力による支配で「国」を作るサワダ、
セイを裏切り、住家に放火をするカイ、
過去のトラウマに縛られるリブ、
どんどんキャラクターたちが動き出す。

9月には8巻が出る予定。
どうなるのかわからない今後の展開。
楽しみです。

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